皆様こんにちは
2024年も気がつけば半年が過ぎようとしている今日この頃、お陰様で表替えや入れ替えのご注文を頂き少しバタバタとしていますが、これまで以上に井坂畳店をよろしくお願い致します。
さて、少し前ではありますが、ご注文を頂いたお客様宅の畳ですが、これまであまり見かけることがない畳と遭遇しました。
どこが普通と違うのか?
なんと畳が極薄なのです。
畳自体の厚みは約1cm程度で畳表を剥がしてみると畳床と思われる部分は何と5mm程度のベニア板でした、通常は約50mm~60mm程度で薄床と呼ばれているものでも15mm程度ですのでかなり薄い畳になっているのが分かると思います。
先日「畳も選ぶ時代」で書きましたが、今回のお客様は新築時に選べなかった(正確にはハウスメーカーに極薄畳を勧められたそうですが・・・)が為に極薄畳が敷かれていました、新築から10数年間が経ち、いざ表替えを考えたときに極薄では良質な畳表で施工が出来ない事を知るとビックリされていました。
以前、書いたかもしれませんが、畳表は畳床に縫い付ける際に、引っ張られた状態を維持しつつ、畳床に貼り付けるので畳床が薄すぎると畳が弓なりになってしまいます。
引っ張り加減は畳表の質に関係があり、上質な畳表ほど大きな力で引っ張らないと「ピン」と張ってくれません。
今回のように畳床が弱い(引っ張る力に負けてしまう)場合、残念ながら上質の畳表で施工することが難しくなってしまいます。
今回も畳表を引っ張り貼り縫い付けていますが、すぐに畳床が負けてしまうので、可能な限り弓なりにならないように張った状態をキープさせ施工しました。
薄床の場合、通常の畳よりも時間を要し、費用も多少なり割高になる可能性があります。
何よりお客様が畳表を存分に選択できないことがあってはならない事だと思います。
ぜひ一度に自宅の畳がどのようなものかを確認されるのもいいかもしれません。
薄畳も敷いてしまうと普通の畳と見た目は変わらないと思いますが、色々と不都合(普通の畳に比べクッション性が無いに等しい等々)もあるので、リフォームや新築時に和室を検討される場合はぜひ上記を頭の片隅に置いて頂けると幸いです。
(薄畳仕様から通常の畳が敷けるようにするには和室の床板を下げる工事が必要になります)
畳表はもちろん、床にも厚みや素材、畳自体の大きさなどなど選択肢がある事を知ることはとても大事だと思いますので、畳に関する疑問などがありましたら 井坂畳店までご連絡頂ければと思います。
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